食品中のタンパク質は、胃・小腸で消化酵素によって分解され、最終的に アミノ酸 という単位になる。
分解されたアミノ酸は、小腸から血液へ吸収され、血流にのって 肝臓 → 全身の組織 に運ばれる。
肝臓や体の各組織では、取り込んだアミノ酸を使って髪・爪・筋肉・酵素・ホルモンなど、必要なタンパク質が再合成される。
余剰のアミノ酸や古いタンパク質由来のアミノ酸はエネルギー源として代謝される。
この過程で生じた アンモニア は、肝臓で 尿素 に変換され、腎臓を通って体外へ排出される。
腸内細菌は、私たちが摂取したタンパク質を細かく分解し、その過程でアミノ酸を生成・供給する重要な働きをもっています。
さらに、新たなアミノ酸を作り出したり、アミノ酸合成を助けることもできます。
実は、人間が体内で作り出すことのできない「必須アミノ酸」は腸内細菌の働きによって吸収できる仕組みにもなっているのです。
また、細菌が作り出す「D-アミノ酸」は病原菌の増殖を抑制し、
腸の炎症を防ぐことが知られており、腸内環境のバランスを整えるうえで非常に重要な役割を果たしているのです。
私たちの身体において、タンパク質は非常に重要な役割を担っており、その最小単位はアミノ酸です。驚くべきことに、地球の初期に生まれたアミノ酸が、現代においても生命体の基本構成要素として存続しています。生命活動は、アミノ酸が結合したり分離したりする過程で細胞やタンパク質を生成し、その過程でエネルギーが生み出されます。つまり、生命そのものは、アミノ酸の循環によって支えられているのです。

腸:アミノ酸の入口(消化吸収機能)
タンパク質をアミノ酸に分解、体内に吸収する器官
食物中のタンパク質は消化酵素によって分解され、腸内では微生物の力も借りてアミノ酸まで分解され吸収されます。腸管細胞は体内と外部を隔てる境界であり、免疫の最前線。腸管細胞は常に粘膜に覆われ水分の不足や薬の影響を受けやすい部分です。

肝:必要な成分を合成する化学工場
血液のダムであり、栄養素を合成する場所
肝臓は血液を蓄え、全身の血液量を調整する重要な臓器です。蓄えた血液の毒素を分解し、必要な栄養素を作り出す、まさに「化学工場」。また、漢方では「肝」は気の流れを司るとされ、気と血のバランスを保つ要となっています。

細胞:アミノ酸の目的地(細胞代謝)
DNA情報に基づいて必要な物質を合成・分解する場所
血液により栄養素と酸素が届けられた細胞は、DNAの設計図に従い、必要な物質を生成、自己再生、エネルギーを取り出して不要な物質を排泄します。これを細胞代謝と言います。細胞はの代謝の繰り返しによって若さを保ちます。
しかし、血液循環が滞ると細胞の代謝が低下し、細胞は老化を進めることになります。

腎:血液成分のコントロールタワー
全身の細胞代謝を見守り体液の調整を行う器官
腎臓は血液成分とホルモンバランスを整え、体内の調和を保つ役割を担っています。漢方において「腎」は精を司り、生命力を生み出す源とも考えられています。

消化吸収機能: 消化器官の健康はアミノ酸吸収にとって重要です。歳をとって消化機能が衰えることで体力が衰えていくのはいわゆる老衰です。
合成分解機能: 肝臓や各細胞における細胞代謝の乱れは細胞を老化させる。細胞の老化現象は臓器を老化させます。
運搬能力機能: 血液の流れが偏ることで細胞に栄養素が行き渡らなくなる。老廃物が滞り、栄養素が届かないため代謝が妨げられた細胞は老化をはじめます。
アミノ酸は医療分野でさまざまな用途に活用されています。以下はその一部です:
栄養補給: アミノ酸はタンパク質合成の材料として利用される。栄養補給や栄養療法の一部として特に、手術後や病気で栄養不足になった患者に対して使用されます。
代謝異常症候群の治療: 代謝異常症候群の一部の治療法には、特定のアミノ酸の組み合わせを含む特別な飲料や食事療法が含まれます。
肝障害の治療: 肝障害や肝不全の患者には、アミノ酸が肝機能を改善し、肝細胞の再生を促進するために使用される。
筋肉量の維持: 高齢者や長期間の寝たきり状態の患者など、筋肉量が減少しやすい状況では、アミノ酸が筋肉量の維持や回復を促進するために使用される。
組織修復と創傷治癒:大けがや手術後の創傷治癒を助けるために、アミノ酸が皮膚の再生や組織修復に必要なタンパク質合成を促進するために使用される。
神経系の疾患の治療: 特定のアミノ酸(例えば、グルタミン酸)の摂取が、特定の神経変性疾患の進行を遅らせる効果があるとされています。
医療では化学的に合成されたアミノ酸が使われます。アミノ酸が医療に高い効果を表すことは知られてきました。しかし、薬と同様に化学薬品の長期使用には注意が必要であると思っています。
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